骨粗鬆症と歯の治療(ビスフォスフォネート製剤について)

歯科治療の際に、普段飲んでいるお薬が問題になる場合がありますが、骨粗鬆症の薬の一部にも注意が必要なものがあります。

ビスフォスフォネート製剤という薬で、比較的新しい薬ですが骨粗鬆症の治療に大変有効なため、現在国内でも100万人以上の人が服用されているようです。

良く効く薬である反面、その副作用で抜歯などある種の歯科治療の後に顎の骨の一部が死んでしまう病気(顎骨壊死)の発症が報告され近年大きな問題となっています。

このビスフォスフォネートに関連した顎骨壊死は、その発生頻度は比較的低いのですが、ひとたび発生すると非常に治りにくく、また有効な治療法はまだ確立されていないのが現状です。

ビスフォスフォネートはその有効性から年々服用患者数は増加しています。
それは一方で副作用としての顎骨壊死の発症も明らかな増加傾向にあり、今後さらなる注意が必要になってくるものと思われます。

骨粗鬆症は体の骨がもろくなる病気ですが、ビスフォスフォネートは骨の働きを変化させることで骨が弱くなるのを防ぎます。

一方、歯は歯ぐきの直下で骨と結合しており(歯槽骨)、歯と骨とは非常に密接に関連しています。
そのため歯の治療によって大きな変化が骨に加わった時(抜歯など)に、通常なら速やかに自然治癒する傷が、ビスフォスフォネートの影響で治癒が阻害され
時に重篤な顎骨破壊がおこると考えられています。

ただすべての歯科治療で問題が生じるわけでは無く、抜歯やインプラントなど一部の治療においてのみ注意が必要で、虫歯治療や入れ歯の治療など日常的な歯科治療には特に支障はありません。

また骨粗鬆症ではビスフォスフォネート以外にも様々な薬が使われますし、薬を飲んでいるからと言って、歯科治療の際にすべてが問題となる訳ではありません。
あくまでビスフォスフォネートに限ったものです。

比較的最近ビスフォスフォネート剤の服用を始めた方は、事前に説明を受けて薬の副作用をご存知の方も多いと思いますが、ご自分の骨粗鬆症の薬がビスフォスフォネートかどうかよくわからない方は、担当の医師や歯科医師、または薬剤師にお問い合わせ下さい。
そしてもしそのお薬を飲まれている場合は歯科治療の際に必ず申し出ていただきますようお願いします。

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