知覚過敏について

FM  TARO 2012/8/21
担当 松本 文男

今日は知覚過敏についてお話します。

知覚過敏とは虫歯ではないのに歯が痛んだり、しみたりする状態のことを言います。水を含んだ時などに歯がズキっと痛んだ事はないでしょうか。それが知覚過敏です。今の季節のように冷たいものを口にする機会の多い時期や、水道の水が冷たくなる冬に多くあらわれます。冷たい飲み物でしみる場合が最も多いのですが、熱いものや、甘いもの、あるいは歯磨きの時にだけ痛む場合など様々です。一般に知覚過敏は歯に刺激が加わった時にだけ痛みを感じるもので、何も刺激が加わらない時には痛みません。そして痛みはごく短時間で、ほとんどは数秒、長くても1分以内に痛みは治まります。

知覚過敏が起こりやすい歯には、主に2つのタイプがあります。1つは歯肉が下がって歯の根が露出している場合で、これは主に歯周病が原因で起こります。もう1つは歯肉との境い目付近や、咬み合う部分の歯の表面がすり減って薄くなっている場合で、これは歯ぎしりや食いしばりなどの咬みグセや、歯ブラシを当てる力が強すぎる場合などに起こります。歯の表面はエナメル質と言う非常に硬い組織に覆われています。このエナメル質には痛みなどの感覚はありませんので、歯の表面が完全にエナメル質で覆われていれば知覚過敏はほとんど起こりません。しかし、歯がすり減ってエナメル質が薄くなったり、もともとエナメル質に覆われていない歯根が露出すると、刺激が歯の神経に伝わりやすくなり知覚過敏が起こるわけです。

知覚過敏は症状が軽く、冷たいものを含んだ時など、ごくたまにしみる程度であればあまり心配いりません。少し冷たいものを控えて様子をみてください。歯の汚れが良く落ちていない時にも知覚過敏に似た症状が出ることがありますので、丁寧に歯磨きする事も大切です。また市販の知覚過敏用の歯磨き剤の使用も効果的です。

しかし、しみたり痛んだりするのが頻繁になってきたり、苦痛に感じるようになったら注意が必要です。歯科医院で詳しく調べることをお勧めします。
知覚過敏の治療にあたっては、まず刺激が伝わりやすくなった原因を良く調べます。歯磨きの仕方に問題があって歯を傷つけている時には、磨き方の改善を図ります。歯ぎしりなどが疑われる時はその対処をします。

そして初期の場合は歯の表面に、知覚過敏を抑制させる薬を塗る処置が行われます。
歯が大きくすり減っている場合は、虫歯治療と同じように、詰め物をしてすり減った部分を修復し、刺激を伝わりにくくします。
そういった処置で歯に加わる刺激が軽減されますと、ほとんどの場合、徐々に知覚過敏はおさまってきます。
しかし十分な改善が得られない場合もあります。そんな時は最終的な手段として、歯の神経を取る処置を行います。歯の神経を取ると知覚過敏は完全に無くなりますが、神経を取る事による弊害もあり、他の方法で改善が見込めない場合にのみ行われます。

以上が知覚過敏の治療の概要ですが、ご自分で知覚過敏かと思っていても、実は虫歯があったということも良くあります。気になるときはどうぞお気軽に歯科医院にご相談下さい。

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