ブラキシズムって何?

太田新田歯科医師会

おおた阿部歯科クリニック
院長 阿部 義則

 

余り聞きなれない言葉だと思いますが、ブラキシズムとは主に「歯ぎしり」や「食いしばり」などの習慣的な癖のことです。

原因は明確になっていませんが、ストレスや歯並びの乱れやかみ合わせの悪さなどが要因と考えられています。

歯ぎしりとは

無意識に上下の歯を強い力ですり合わせている状態です。睡眠時にやっていることが多く、歯と歯がこすり合わさるので「ギリギリ」音がします。

主な症状は、詰め物の脱離、歯牙破折、知覚過敏、歯肉退縮、顎関節症、頭痛や肩こりなどが起こりやすくなります。治療法は、一般的にはナイトガード(マウスピース)の装着や、かみ合わせの調節を行います。

食いしばりとは

上下の歯を強い力で噛みしめている状態です。昼夜を問わず起こりますが、自分では噛みしめていることを自覚していないことがほとんどで、音もしません。通常、人間はリラックスしているときは上下の歯は接触していなくて、2~3ミリほど離れています。それが、食いしばりをしていると、常時強い力で噛みしめているので、歯牙や歯茎や顎関節に大きな負担がかかっています。

症状は歯ぎしりとほとんど同様ですが、特に歯牙破折のリスクが高くなります。治療法もナイトガードの装着や、かみ合わせの調節が有効ですが、まずは、

食いしばりを自覚することが重要で、日常生活において食いしばりをしていることに気付くことにより、食いしばりを予防することができます。

食いしばりや歯ぎしりにより、虫歯になりやすくなったり、歯周病が重症化したりすることが分かっていますので、身に覚えのある方は一度、歯科医院を受診されることをお勧めいたします。

~睡眠時無呼吸症候群(いびき)について~

太田新田歯科医師会
MK歯科クリニック
院長 増田康展

コロナウイルス感染症の感染拡大にて、開催が中止となっておりました太田新田歯科医師会主催の市民公開講座が、昨年2022年11月13日(日)太田市学習文化センター視聴覚ホールにて、

 

~医科歯科連携~

そのいびき、息が止まっていませんか?睡眠時無呼吸症候群か??

という演題で3年ぶりに開催されました。

講演をお聞きになった方もいらっしゃるとは思いますが、今日は睡眠時無呼吸症候群(いびき)についてお話しさせて頂きます。

先ず、睡眠時無呼吸症候群とは?一晩の睡眠中に無呼吸(10秒以上の呼吸気流の停止)がありNON‐REM睡眠期(ぐっすり眠っている時)にも出現するもので、1時間当たりの無呼吸回数が5回以上のものを言います。

睡眠の質と量、良く眠れることは健康維持にとても重要で睡眠の病気は全身に関わる病気の原因となります。最近では、トラックやバス、一般の車の事故が、睡眠時無呼吸症候群が原因のひとつではないかと言われています。

睡眠時無呼吸症候群の原因は、形態的異常として、肥満・扁桃腺肥大・巨舌症・小下顎症など、機能的異常として、気道の筋力の低下(舌根沈下)などにより起こるとされています。

睡眠時無呼吸症候群の担当科は、精神科・呼吸器内科・神経内科・耳鼻咽喉科・歯科など多くの科が関わっております。治療としては、呼吸器内科などで CPAP(シーパップ)という鼻につけるマスクを使用し、陽圧の空気を送り込み、上気道を広げ、開存を補助する治療法があります。歯科では、口腔内装置(専用のマウスピース)を装着し、下顎を前方に移動させ気道を開存し無呼吸を改善させる治療や口腔外科的手術(肥大した扁桃腺の切除)などがあります。

心配な方は、呼吸器内科など早めにかかりつけ医を受診していただきたいと思います。

当会ホームページの市民公開講座の欄にもう少し詳しく掲載されておりますので、ご興味のある方は是非ご覧下さい。

マスク生活もひと段落、あなたは大丈夫?

太田新田歯科医師会

尾内歯科医院

院長 尾内 正芳

 

この春からコロナの取り扱いをめぐる分類も変わり、私たちの生活も、長かったマスク生活から大きく変わろうとしています。

そんな折、マスク生活で身についてしまった悪い習慣が、そのままになってしまっていないでしょうか?

私たち歯科医師がみなさんに特に注意してもらいたいのが、マスク下での口元の緩みです。

全世代に渡って言えることは、口元の緩みから口呼吸になって、それがむし歯や歯周病、そして口臭の原因になり得るということです。

各世代に焦点を当てると、まず成長期のお子さんにおいては、口元の筋肉の緩みから、歯並びや咬み合わせの正常な発育に支障をきたす可能性があります。

また、審美性に気を使う機会が増える成人世代においては、口元の緩みは対外的な印象を損ねる可能性もあります。

さらに高齢者においては、口元の筋肉の緩み→口腔周囲の筋力の低下→口腔機能低下症といって、将来的に食べる、飲み込むといった機能が損なわれ、普段の生活に支障をきたすことも、昨今大きく取り沙汰されています。

いずれも普段から口元を意識することが改善のきっかけになりますし、心配であれば最寄りの歯医者さんが相談に乗ってくれると思います。

今これをお読みになっているあなた、読んでいる間、口がぽっかり開いていませんでしたか?(笑)

第29回 歯と口の健康フェア

太田新田歯科医師会

長島歯科医院 院長 長島 広明

日本歯科医師会では、6/4~6/10までの1週間を、歯と口の健康週間として、歯と口の健康に関する正しい知識を国民に対して普及啓発するとともに、歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、併せてその早期発見及び、早期治療等を徹底することにより歯の寿命を延ばし、健康の保持増進に寄与することを目的としています。

太田新田歯科医師会では、6/4(日)イオンモール太田2Fイオンホールにて、「歯と口の健康フェア~歯っぴいライフで8020~」と題したイベントを開催します。

毎年この健康週間に合わせて開催をしておりましたが、コロナ禍のため、4年ぶりのイベントとなります。

午前10時から午後3時までで、入場は無料です。

今回の健康フェアの内容は

  • フッ素塗布(群馬県歯科衛生士会東毛支部)
  • 歯科医師による歯科健康相談
  • 型取り体験 (太田歯科技工士会)
  • 「歯科保健啓発図画ポスター標語コンクール」優秀作品展示

歯、歯肉、口の中の疾患は、全身の健康に大きく影響します。マスク生活も3年以上、こんなに長く続くとは思いませんでしたが、このマスク、口呼吸になりやすく口の中が乾燥し唾液の量が減ります。この唾液力の低下が、さまざまな口腔内トラブルの原因となります。この健康フェアを機に、歯と口の状態に関心を持っていただき、日頃の口腔ケア、健康管理に役立ていただけたら幸いです。

今回、4年ぶり、新型コロナウイルスの位置づけが5類へと変更になり徐々に以前の日常が戻りつつありますが、まだウイルスがなくなったわけではありません。展示内容が以前より少なくイベントとしてやや物足りないところもありますが、会場の密を避け、感染対策等に気を付けて開催します。来場者へのプレゼントは以前同様、用意しております。ぜひご来場をお待ちしております。

第29回 歯と口の健康フェア報告

歯と口の健康フェア ~歯っぴいライフで8020~

  • 日時 6月4日(日)
  • 会場 イオンモール太田2Fイオンホール

太田新田歯科医師会では、6/4(日)イオンモール太田2Fイオンホールにて、「歯と口の健康フェア~歯っぴいライフで8020~」と題したイベントを開催しました。

毎年、歯と口の健康週間に合わせて開催をしておりましたが、コロナ禍のため、4年ぶり29回目のイベント開催となりました。

 

歯と口の健康フェア・フッ素塗布

今回の健康フェアの内容は

  • フッ素塗布(群馬県歯科衛生士会東毛支部)
  • 歯科医師による歯科健康相談
  • 型取り体験 (太田歯科技工士会)
  • 「歯科保健啓発図画ポスター標語コンクール」優秀作品展示

 

歯と口の健康フェア・かたどり

歯と口の健康フェア・作品展

今回、4年ぶり、新型コロナウイルスの位置づけが5類へと変更になり徐々に以前の日常が戻りつつありますが、まだウイルスがなくなったわけではありません。

フェアは、会場の密を避け、感染対策等に気を付けての開催のため、コロナ以前のような内容とはなりませんでしたが、700名ほどの来場者に来ていただき、無事にフェアを終えることができました。

協力をしていただいた歯科医師会の先生方、群馬県歯科衛生士会東毛支部、太田歯科技工士会、太田市教育委員会の皆様方、協賛していただいた企業様、大変ありがとうございました。

 

歯と口の健康フェア・集合写真

 

(文責 太田新田歯科医師会 長島広明)