エフエムTARO 2016 放送内容

親知らずについて

太田新田歯科医師会
おおた阿部歯科クリニック
院長 阿部 義則

今日は痛い、腫れるなど悪いイメージしかない『親知らず』についてお話したいとおもいます。

親知らずとは大臼歯といわれる大人の奥歯の中で一番後ろに位置する歯であり、正式には第三大臼歯といわれ智歯ともいいます。通常、永久歯は15歳前後で生えそろいますが親知らずは10代後半から20代前半に生えてきて、親に知られることなく生えてくる歯であることから『親知らず』といわれています。

全ての人が4本生えてくるわけではなくて本数はばらばらで全く生えてこない人もいて個人差があります。

親知らずが痛くなる原因の多くは『智歯周囲炎』といい、親知らずの周りの歯茎が炎症を起こしている状態です。これは親知らずが生えてくる位置が一番奥でブラッシングしづらいことや、部分的に歯茎が被っていたり、横向きになっていたりと生え方が原因で起こります。

治療法としては炎症が強い場合は、抗菌剤や消炎鎮痛剤の投与を行い消炎後に抜歯するか否かを判断します。初めて症状が出た場合は消炎後、様子をみることがありますが、腫れを何度も繰り返している場合は抜歯をおすすめします。

親知らずの抜歯では上顎の場合、骨が軟らかいこともあり比較的簡単に抜けて術後の痛みもあまりありません。一方、下顎の場合は大部分が骨の中に埋まってたり、横向きになっていたり、親知らずの位置によって抜歯の難易度がかわりそれによって術後の症状も異なります。それと下顎の場合は神経と血管の走行と親知らずの根の位置が近い場合もあるので抜歯するときは必ず術前にレントゲンやCTで位置の確認をしましょう。

基本的には抜歯をする時期に決まりはありませんが、患者さんの病気の既往歴や服用中のお薬の種類によっては抜歯を中止したり、お薬を休薬したりする場合もあります。

また、妊婦さんの場合は時期にもよりますがお薬の投薬に制限が生じたり、抜歯の可否を産科のドクターに相談したりと大変になる場合もあります。

いずれにせよ痛みは待ってくれませんので痛くなくても予防的に抜歯するのも1つの方法ではないでしょうか。

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