歯と口の健康フェア

太田新田歯科医師会

長島歯科医院 長島広明

 

太田新田歯科医師会では、8月30日(日)イオンモール太田2Fイオンモールにて、午前10時から午後5時まで、「歯と口の健康フェア~歯っぴいライフで8020~」と題し、市民の方々への歯科情報の提供、口腔ケアに対する意識の向上をして頂くことを目指したイベントを開催します。

毎年、「むし歯予防デー6月4日」にちなみ6月第一日曜日に開催をしておりましたが、今回は会場の都合により6月開催ができず、8月30日の開催となりました。

今回のフェアの内容は

  • ミニ市民公開講座

(歯周病、むし歯、矯正治療、顎関節症、食育など、それぞれ専門家による20分程度の講演)

  • 歯磨き指導 フッソ塗布
  • 位相差顕微鏡(自分の歯垢の中の細菌観察)
  • 歯型採り
  • 血管年齢測定 骨密度測定
  • 歯科相談
  • 血圧測定 栄養相談
  • バルーンアート
  • 歯科関連企業による展示

歯、歯肉、口の中の疾患は、全身の健康に大きく影響します。この健康フェアを機に、歯と口の状態に関心を持っていただき、日頃の口腔ケア、口腔管理に役立てて頂きたいと思います。小さなお子様からご年配の方々まで元気で楽しく健康ですごせるように、さまざまなイベント、健康情報を準備し企画をしております。ぜひご来場お待ちしております。

またこのフェアは、過日、市内小中学生を対象に応募いただいた歯科保健啓発図画ポスター標語コンクールの優秀作品の展示会を兼ねております。こちらの方もご覧になっていただきたいとおもいます。

「歯と口の健康フェア」は、今回で21回目の開催となります。去年は1500名以上の方々に来ていただきました。今回は開催時期がいつもと違います。夏休みの最後の日曜日ですが、沢山の方々のご来場をおまちしております。またご来場の方々には素敵なプレゼントも用意しておりますので、ぜひお立ち寄りください。

痛いときに行く歯科医院から定期的に行く歯科医院へ

太田新田歯科医師会

小森谷歯科医院 小森谷和之

 

歯科の二大疾患といえばむし歯と歯周病です。現在ではこの二つは予防することができるようになってきました。

何度も通っていただいた治療が終わると、患者さんの笑顔は明るく華やいで喜びにあふれています。私たちにとっても、そこに至るまでの努力が報われる嬉しいひと時です。

患者さんはみなさん、「これからはこの状態が長持ちするようにずっと大切にして

いきます。」「セルフケアを丁寧に続けていこうと思います。」と言い、歯みがき指導を熱心に受け、歯みがき法をマスターしてくださいます。

そんな方たちにセルフケアのほかにもう一つ、私がお願いしていることがあります。それは、「メインテナンスを受けに今後も定期的に来院してください」ということです。

自分だけでお口の健康を守ろうとするのではなく、歯が痛くなくても定期的に歯科医院に受診し、お口の健康チエックや、クリーニングを受けて頂きたいです。

治療が終わったからと言って、私たち歯科医師や、歯科衛生士との付き合いまで終わらせないでください。今後も一緒にきれいな歯と、お口の健康をも持っていきましょう。

治療の終わりは再発予防の始まりです。

「歯の数が減っている?

きむら歯科医院
木村博昭

最近、診療をしていて思うのですが、日本人の歯の数が少なくなって来ているのではないか?
特に若い人の歯数が少なくなって来ていると感じます。

ところで、歯の本数ってご存知ですか?
現在、永久歯は親知らずを入れると32本、入れないと28本。これが標準的な歯数とされています。歯数が少なくなってきている理由は、いろいろあると思いますが歯としての働きが少なくなってきているのも大きな理由と思います。それは、昔と比べると軟らかい食べ物が多くなったことです。よく噛まないでも食べられる物や「飲む朝食」みたいな食品もあり、全般的によく噛む必要が減ったため、それに伴い歯数も減ってきているのではと思います。一般的に前歯の数が少ない場合が多いのですが、20歳ぐらいの方で上下の第二大臼歯が4本ない方もいました。小学生のお子様の場合、子供と親を不安にさせない様に「現在、噛む働きが少なくなってきているので、歯の数が少ないお子さん多いですよ。もしかしたら○○ちゃんは未来の人間に近いのかもしれません。」と説明しています。歯数が少なくなるということは、人間の進化なのか、退化なのか、よくわかりませんが、50年先・100年先の日本人の「歯」心配ですね。

歯に限らず人間の体は、適度に使わないとその働きが落ちてきます。先日、歯科の往診を担当している病院から連絡があり「入れ歯が入らなくなったので来てください。」という話があり「てっきり、どこか入れ歯があたって痛くて入れておけない。」と思い、往診に行くと「口が大きく開けられないので入れ歯自体が入らない。」という状態でした。看護師さんに状況を聞くと「この2週間具合が悪く点滴だけで生活していた。」とのことでした。ご年配の方でしたので、2週間、口を使わなかったので口の周りの筋肉や機能が衰えてしまい、以前のように口が大きく開けられなくなっていました。

歯や口だけでなく、人間の体は適度に使わないとその機能は衰えるばかりです。

昔から言われていることですが、健康で長生きするには、

「腹八分目でしっかり噛んで食事をし、おっくうがらずに体を動かし、そして十分な睡眠時間で早寝早起。」

大切ですね。

入れ歯(義歯)の取り扱い方!

今回は義歯(入れ歯)の取り扱いについてお話しさせて頂きます。

一般的に、部分入れ歯や総入れ歯などと言われている入れ歯のことを部分床義歯や全部床義歯(有床義歯)と言います。

義歯は、特に新たに作成した場合、

  • 違和感があるときは時々はずして再度装着し、少しずつ慣れてください。
  • 最初は食べやすい食物を選び小さくして食べて下さい。
  • なるべく両側で同じように噛むようにして下さい。
  • 痛みがあるときははずしておいてください。
  • 無理な力をかけずに着脱してください。
  • 途中まで入れて噛み込んで入れないでください。

保存及び清掃方法として、

  • 義歯ブラシ(歯ブラシ等)使って清掃してください。
  • 必要に応じて入れ歯洗浄剤を使用して下さい。
  • 研磨剤は使用しないでください。
  • クラスプ(部分床義歯のバネ)の部分は特によく洗ってください。
  • 原則的に就寝前にはずして下さい。
  • はずした後は乾燥させないでください。

義歯を使用していて何か問題があった時は、早めに歯科医院を受診して診てもらいましょう。

ガムを噛もう

「ガムを噛もう」

                            きむら歯科医院

                               木村博昭

 

日本人は、人前で「ガム」を噛んでいるとだらしないとかマナーが悪いとかとかくガムは、あまり良い印象を持たれないと思います。

しかし、医学的には「ガムを噛む」という行為は、心身に良い影響を与えてくれます。

ガムを噛むことにより自律神経のバランスが良くなることが実験で証明されています。

ガムを噛むと副交感神経の働きが高まり心身をリラックスする作用が働きます。自分の能力を最大限に発揮するのには、適度の緊張と適度のリラックスが必要です。スポーツ選手が本番で緊張しすぎて(交感神経だけが上がった状態)体が動かない。スピーチで緊張しすぎて上手く話せない。こういう状態にならないためには、いかにリラックスした状態をつくるかにかかっています。

また、ガムを噛むという行為は脳の機能が活性化するので、受験生は勉強の前や休憩に「ガムを噛む」。社会人は、仕事の息抜きに「ガムを噛む」ことは医学的に意味のある行為です。

その時に大切なことは、「ガムがしっかり噛める口であること」だと思います。例えば、入れ歯だとガムがくっついて噛みずらいし、歯周病で歯がぐらぐらでも噛みずらいと思います。

また、どうせ噛むなら歯にいい「キシリトール」入りのガムがお薦めです。

気分転換やリラックスしたいときに、「コーヒー」や「たばこで一服」という人も多いと思いますが、心身の健康を考えた場合「ガムを噛む」ということが理にかなっているのかもしれません。